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ナイル商会

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何時も有難うございます!ご訪問頂いたお客様252,006人を超え、新たな目標に向かって歩んでいます。身近で出遇った小さな生き物達や植物など、気ままにナイルがご案内しています。 ナイル商会・管理人

博物記(夏ー42) 蝉3種

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    みなさん、こんにちは、ナイルです。昨日はとっても忙しくて、夜帰宅後も仕事
   をしていました。ふと気がついて時計をみたら、既に日付けが変わって、23日の
   午前1時40分を過ぎていました。
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    大変、大急ぎでブログを更新しなくてはなりません。大慌てで内容を考える
   時間も在りませんから、今日も極簡単な内容で、ご勘弁願いたいと思います。
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    夏の昆虫さんと言えば、何と言っても「セミ」さんが1番でしょうね…!今年は
   梅雨が長かったので、蝉時雨はなかなか聞こえて来ませんでした。でもここに
   来て、束の間の夏を取り返すような勢いで、色々なセミさんのコーラスが聞こえ
   て来ます。
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    と言う訳で、今日は簡単に「セミ=蝉」さんに登場願いましたよ。1番目と2番目
   は、誰でも知っている「アブラゼミ=油蝉」さんと「ミンミンゼミ=みんみん蝉」さん
   です。どちらも日本の夏を代表するセミさんですよね。
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    「アブラゼミ」さんは、極普通の何処にでもいるセミさんですから、知らない人
   は皆無ですよね。でも、外国では珍しい種類の様ですよ。何処がどう珍しいかと
   言いますと、全世界には約2000種が知られていますが、どのセミさんも、翅は
   透明なんです。ところが、我が「アブラゼミ」さんの翅は、茶色の色が付いている
   んですからね…と言う訳で珍しいんですね!
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 「アブラゼミ」さんの大きさは36~38㎜(翅端までは60㎜)ですよ。鳴声はジリジリとお昼頃から鳴き出して、夕方近くまで鳴いています。時期は7~9月、全国の、森、林、街中、果樹園など、何処にでもいます。
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 「ミンミンゼミ」さんは、ミ~ン、ミンミンミン、ミ~ンミンミンミンと鳴くので、鳴声から名前が付きましたので、漢字が当て嵌まりません。タマゴの期間は300日位あります。日本のセミのタイプには、「ミンミンゼミ」さんや「アブラゼミ」さんの様な「300日タイプ」と、「ニイニイゼミ」さんなどの「40~50日タイプ」があります。
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 どちらのタイプも、孵化は雨の多い時期に合わせてあります。「ミンミンゼミ」さんは、午前中から午後にかけて鳴きますよ。大きさは33~36㎜(翅端までは62㎜)です。時期は7~9月で、北海道南部~九州、対馬に分布しています。棲家は平地や低山地の林、それから市街地にもいますよね。
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 最後のセミさんは、オーシーツクツク、オーシーツクツクと鳴くので、名前が付いた「ツクツクボウシ=つくつく法師」さんです。色が茶色の写真と、青っぽい写真がありますが、暗い林の木の幹にいたので、自然光で撮ったのはブレてしまいました。この2枚は別々の場所の別々の木に止まっている写真です。茶色味が強い方は、思い切ってストロボ発光させて写しました。
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 同じセミさんですが、全く違って見えるので、ビックリしましたよ。暗い場所が好きなセミさんですから、仕方ないと思います。鳴く時間帯も、午後遅くなればなるほど盛んに鳴き、日没直後は最高潮に鳴きますよ。
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 「ツクツクボウシ」さんの大きさは、29~31㎜(翅端までは45㎜)体に比較すると、翅がとっても長いんです。脱皮後の抜け殻も細長いので、直ぐこの子の物だと判りますよ。見れる時期は7~10月、北海道~沖縄に分布していています。棲家は低地~低山地の樹林、それから市街地にもいますよね。 
 因みに一番下の写真は雄の「ツクツクボウシ」さんです。わたしはこのセミさんを、子供の頃から「オーシー」と呼んでいますよ。
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 セミさんの鳴声には、2種類の意味があります。ひとつは雄同士のコミュニケーションで、もう一つは雌を呼ぶためのラブコールなんですよ。
 セミさんの雄の腹部は、発振膜(はっしんまく)と言う、薄い膜があって、この膜の内側にはV字型の筋肉が付いています。セミさんはお腹を伸び縮みさせながら、発振膜を震わせて音を出します。雄のお腹の中は空っぽで、広い空間になっています。発振膜から出た小さい音は、お腹の中で共鳴して、大きな音になるのです。種類によって鳴声が違うのは、体の伸び縮みによって変わると言う訳です。
by brue-nile | 2006-08-23 03:03 | 博物記(夏)全51話 | Comments(10)
Commented by sdknz610 at 2006-08-23 03:57
アブラゼミの羽だけが透明でない、とはなるほどガッテン♪
米子で孫にセミ採ってと言われ、ヨーシ!と素手でがんばって3尾捕えましたが、
大昔には良く森の中で仲間と遊んだことを思い出しましたよ♪

最近ツクツクホウシは見ないですねー・・・。この写真懐かしく見ました♪
Commented by junko73oz at 2006-08-23 07:06
ナイルさんの記事を読んでいる今も、外ではミンミンゼミがにぎやかに鳴いています。
うーん、なるほど記事に書いてあるとおりです。
道端にセミのなきがらが目立つようになりました。はかないですね。
金曜日ima展を拝見する予定です。ご招待状や楽しいプレゼントをありがとうございました。金曜日が楽しみです。
Commented by kimiko_shibata1 at 2006-08-23 08:16
最近では宇都宮では鳴き声が少なくなっているようです。
先日乗った只見線はクーラーでなく扇風機、窓 全開でした。
ずっと大量の蝉の声が車中に響いておりました。
たくさんいるのですね。

sdknzさまへのコメントを正確に書きませんで申し訳なかったです。
「オオカバマダラ」のことです。
世代交代で北上します。(帰りは一気に)

NHK「ダーウィンが来た」で特集をしました。
素晴らしい記録映画でした。お時間ができましたらご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/darwin/program/program012.html
Commented by brue-nile at 2006-08-23 20:32
*sdknz*さん、こんばんは。
ニイニイゼミさんも、翅には一部色が付いていますが、
アブラゼミさんみたいに、全てではないのです。

わたしも、ツクツクボウシさん(♀)を撮影後、
捕まえましたが直ぐ逃がしてあげました。
先日はカブトムシさんのオス2匹、メス1匹も捕まえました。

わたしは子ども時代からの、虫捕り名人なんですよ。
ミンミンゼミさん2枚&ツクツクボウシさん全部は、
マクロで撮影しています。
Commented by brue-nile at 2006-08-23 20:45
*junko73oz*さん、こんばんは。
普段見慣れたセミさんですが、
「ああ、セミが鳴いている…」
と思う人は自然に対して敏感な人です。
一生懸命鳴いていても、
全く何も思わない人が多くなって来ました。
でも、もう少し踏み込んで
「ああ、セミが鳴いている…セミはどうやって鳴くのだろう…?」と
思うのが、自然観察だと思いますよ。

さて、お忙しい中来て下さるようですが、
金曜日は夜まで仕事で、美術館にはいけません。
作品タイトルなどお教えしていないのは、
全ての作品を見て感じて頂きたいからです。

今回の作品のヒントは、ブログ中にありますから、
推理して見て下さいね…!
他のブログのお友達にも、お教えしていませんので、
探したり、推理したりと…、どうか展覧会を楽しんで下さいね!
Commented by brue-nile at 2006-08-23 21:56
*shibata*さん、こんばんは。
只見線は当時と変わらないみたいですね。
小出祭り(花火で有名)の時だけ、
終電時間が遅くなったのです。
ローカル線の旅は、
とにかくのんびりして、良いですね~!

ところで「モナークチョウ=オオカバマダラ」
のつもりで「モルフォ」って書いてしまいました。

「沈黙の春」のレイチェル・カールソンも、
モナークチョウについて述べていますよ。
Commented by vegetariank at 2006-08-23 21:59
こんばんは。
チッチャイ頃からセミは見慣れ過ぎているためか、泣き方の仕組みまでは考えたこともありませんでした。
うるさいのが当たり前と思っていたので、自然観察どころではありませんね。(^^;
Commented by brue-nile at 2006-08-23 22:11
*vegetariank*さん、こんばんは。
どなたも夏のセミさんの鳴声で、
余計に暑く感じてしまう様ですね!

セミさんが鳴いているのを見ていると、
かなりの腹筋運動だと感心してしまいます(笑)

子供の頃は、雄のお腹を押したりして
(セミさんご免なさい)
どうやって鳴くのか究明しようと思いましたよ。
お腹を押すとぺちゃんこだったので、
びっくりした経験があります。

今回久し振りに「オーシー君」が鳴く処を、
目の前でしっかり観察しました。
Commented by kimiko_shibata1 at 2006-08-24 19:35
MonarchButterfly,チョウとは思えない輝きがありますね。
「沈黙の春」、随分昔に書かれていますが、その頃から今の地球の危機を示していたのですから素晴らしい研究者です。
田舎に住んでいて、読んだ当初は実感できなかったことが
今、切実な現実なんですからね。

オオカバマダラはトウワタをえさにして世代交代をしながら移動します。
これを知ったときから自然界の不思議、底力を感じています。
Commented by brue-nile at 2006-08-24 22:57
*shibata*さん、こんばんは。
モナークチョウの代表が「オオカバマダラ」ですね。
環境の崩壊で、多くの生き物達が、住処を追われました。
メキシコではモナークチョウの保護区を作っていますよ。

わたしのブログでは「カバマダラ」さんをUPしています。
「毒の実、毒の蝶」か「カバマダラ」で検索して見て下さいね。

by ナイル