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ナイル商会

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博物記(夏ー12) 黄脚毒蛾

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 みなさん、こんにちは、ナイルです。昨日の東京は、雨の予報だったのですが、晴れて暑い一日になりました。暑いといっても、わたしはTシャツに長袖を重ねていて丁度良かったので、湿度はそれほど高くなかったのでしょうね!?
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 わたしの屋上には、朝早くから色々なお客さんが来ていました。毎日ちょこっと顔を出すのが「ナミアゲハ」さんですが、慌しくお食事をすると飛んで行ってしまいます。ゆっくりしてくれれば、写真が撮れるのですが…もっともゆっくりしていたら、私のほうが仕事に遅刻してしまいますが(笑)
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 さて、今日も「博物記」を見て下さいね。今日は真っ白な透ける羽を持った、一寸ミステリアスな「蛾」の登場です。この子は丁度梅雨の頃、何年かおきに東京都心で大発生するのです。
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 今年はその大発生の年なのかも知れません。雨上がりの道を歩けば、薄暗い木立の間を無数の白い影が、ヒラヒラと果てる事無く漂っているのです。ぬかるんだ道には白い亡骸が、数え切れないほど落ちています。
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 その上に、更に雪が降るように空から落ちて来ては、そのまま死んでしまう子達や、未だ元気で地上の草にとまって休む子達もいるのです。夕闇が迫る雨上がりに、白い蛾達が空から落ちてくる光景は本当に不思議で、多分わたしは何時までも忘れられないでしょう。
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 ぬかるんだ道を歩いていたら、薄暗い木々の間に仄白い物が見えたので、私は足を止めました。それは羽化したての「キアシドクガ=黄脚毒蛾」の姿でした。わたしは、はっと息を止めましたよ。蛹から垂れ下がった姿は、未だ幼い様子ですが、既に立派な触覚を誇示していました。
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 みなさん、この「キアシドクガ」さんは、ドクガの仲間ですが、名前に反して毒は無いのです。成虫の大きさは開張50~57㎜で、白くて美しい身体に黄色の脚が特徴なので、みなさんでも見分けるのは容易ですよ。北海道、本州、四国、九州の他にシベリアと中国に棲んでいます。成虫の発生は年1回で、6~7月に見られます。
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 幼虫は毛虫で最大が40㎜、毛が長く黄色の斑紋が目立ちます。小さな頃は主に葉の裏側で過ごしますが、成長すると葉を体に巻きつけて巣を作ります。6月には葉の間でサナギになりますが、1週間ほどで成虫になります。
 「キアシドクガ」さんの幼虫の食べ物は「ミズキ」や「クマノミズキ」の葉っぱです。成虫は6~7月に葉の表面に、タマゴを数個産み付けます。冬はタマゴのままで越しますよ。
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 度々日本各地で、「ミズキ」や「クマノミズキ」への幼虫の食害が出ますが、丸坊主にされても木は枯れる事はなくて、数ヶ月経つとまた葉が出てくるそうです。
 今年は「キアシドクガ」さんの幼虫が沢山発生していますが、誤って触っても毒がないので、腫れたカブレたりはしません。でも毛が皮膚に突き刺さる事がありますから、くれぐれも用心して下さいね。
 
(みなさん今日の写真は薄暗い場所で、自然光のまま撮影しましたので、はっきりとした写真は撮れませんでした。でも大体の様子は、お判りになるのではと思っています。)
by brue-nile | 2006-06-28 02:21 | 博物記(夏)全51話 | Comments(10)
Commented by sdknz610 at 2006-06-28 05:33
触角が扇子みたいなんですネ。これがガの特徴なんでしょうか。
名前と違って毒がないとは!
初めて見たガですよ♪
Commented by chochoensis at 2006-06-28 06:41 x
ナイルさん、やっぱり、「キアシドクガ」だったのですね、この蛹を見つけて、多分、「キアシドクガ」だと思って飼育ケースに入れてあるのですが、我が家では未だ羽化しないので確認できなかったのです・・・。調べる手間が省けました・・・。
Commented by kimiko_shibata1 at 2006-06-28 19:13
「キアシドクガ」、はじめは毒があると思われたのかしら・・・?
毛がささったので、このような名前をちょうだいしたのでしょうか?
ウ化は、何回見ても感動ですね。
Commented by brue-nile at 2006-06-28 20:27
*sdknz*さん、こんばんは。
そお言う訳でもないのですが、
確かに羽毛状の物が多いです。
それから、糸状も多いですよ。
その他に両くし歯状それに棍棒状がありますよ。

成虫の時期が短いのと、
ミズキやニレ等が無いと発生しません。

Commented by brue-nile at 2006-06-28 20:38
*chochoensis*さん、こんばんは。
蛾のお仲間の蛹まで、飼育されていらっしゃるのですか!!
「キアシドクガ」の乱舞に誘われて、調べに行ってみたのです。
まさか羽化直後に立ち会えるとは思いませんでした。

幻想的な光景でしたが、
辺りは既に暗くて変な写真になってしまいました。
ストロボで、雰囲気が損なわれると思ったのですが、
帰宅後写真の全コマを見て、酷い写真でしたので、
とってもがっかりしました。

でも、思わぬところで、
chochoensisさんのお役に立てて、とっても光栄です。
Commented by brue-nile at 2006-06-28 20:49
*shibata*さん、こんばんは。
そお言う訳ではないのです。
「ドクガ科」というグループに入っていて、
身体の形態等の特徴で、ここに入れられたのです。

でもドクガは殆どが毒を持っています。
長い毛は毒はないのですが、
びっしりと生えた短い毛に毒が在るのです。
蛹にも毒がありますが、成虫には在りませんよ。

ドクガは日本各地にいますから、(草むらにも居ますよ)
山歩の時などどうか気をつけて下さいね。

毒毛針が皮膚の組織に入り込むのですから、
治るまで時間が掛かりますよ。
Commented by kimiko_shibata1 at 2006-06-28 22:13
こんばんわ、先程は山歩風景にありがとうございます。
また、いつも丁寧なコメントをありがとうございます。
今夜は同じ時間を共有しているようdすね。

山の後、腕が赤く腫れて、芯があるようで なかなか直らなかったことが
何度かあります。
長袖がいいのですが、今日のように暑いと半袖になってしまいます。
Commented by brue-nile at 2006-06-28 22:29
*shibata*さん、こんばんは。
今日は2度もコメントを頂き、感謝…感謝です。

こちらこそ何時もコメントを頂き、本当に嬉しいですよ。

夏は皮膚が汗で柔らかくなっているので、
草の刺も刺さってしまいます。
次回からは、
ベビーパウダーを叩いて行くといいですよ。
それからセロテープも刺を抜く時に、
ペタッと貼って、一気に剥がすと、
細かい刺なら簡単に抜けますよ。

わたしは何時も長袖ですが、野原などに行く時は、
塗り薬は何時も持参しています。

即効薬(病院のお薬)があるので、
いざ…と言うときは、役にたっていますよ。
Commented by ran1005 at 2006-06-28 23:02 x
ナイルさんは昆虫博士でもいらっしゃるのですネ
大発生している割には私はこの美しい蛾見たことがありません
注意が足りないのでしょうネ・・・
羽化直後の姿は仰るとおり実に神秘的ですネ
キアシドクガが足に握っているのは脱皮した皮(?)と言う事ですネ
凄い瞬間を撮影されたのですネ
興味を持って被写体に注目されている様子が目に浮かびます・・・
それにしても危険を感じて逃げないキアシドクガも凄い!
良い写真を見せていただきました
Commented by brue-nile at 2006-06-28 23:37
*ran1005*さん、こんばんは。
この白い蛾ですが、
街路樹や公園の「ミズキ」や「ニレ」に加害するです。

ですから、自然の中でも、これらの樹木が無いと発生しません。

「キアシドクガ」さんがとまっているのは、サナギなんです。
羽化したのでサナギは透明になっています。

非常に暗く都心にしては鬱蒼とした林の中で、
白い姿がぼ~と見えた時は、
本当にドッキっとしましたよ…不思議な光景でした。

チョウチョなども羽化直後は、
羽がすっかり伸び切っていないので、まだ飛べないのです。

昆虫博士だなんて、凄いお褒めの言葉を頂き、
とっても嬉しくって、更に頑張って勉強しなくてはって言う
気持ちになります…本当にありがとうございます。