様々な紅葉(14)…東京、夕暮れの紅葉
この樹は他のどの樹よりも背が高く、夕暮れの空に向かって、その手を差し上げていたのです。美しいすべすべの幹を持ち、その枝は何本も真っ直ぐに空に向かって伸びていたのです。モミジの樹はまだまだ紅葉を保っていて、まるでわたしを待っているかのように、そこに立っていたのです。
ここは或るスポーツを記念した公園の前に在る、大きな病院の美しい前庭です。療養中の友人のお見舞いに行った時に撮影したのです。夕暮れの中際立ったその美しさに、わたしはしばらく立ち尽くしていました。
「モミジバフウ」はマンサクの仲間で、別名をアメリカフウと言って、アメリカから渡来した事をあらわしています。変な名前ですが日本語で書くと『あぁ、』って納得しますよ。「モミジバフウ」は「モモジ葉楓」と書きます。楓はフウと読みます。一番下は糸杉と「スズカケノキ」ですが、枯れ葉がハラハラと落ちて面白いコントラストでした。